教養を身に着ける
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教養を身に着けるべき理由と方法を解説

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突然ですが、あなたは次のようなことを思ったことはありませんか?

  • 教養を身に着けたい!
  • 地頭を良くしたい!
  • 仕事で素晴らしいパフォーマンスを発揮したい!

どれもよく耳にする悩みです。

この記事は、上記のいずれかに当てはまった人向けの記事となります。

教養の重要性が叫ばれる現代

情報化が進み、目まぐるしいスピードで社会情勢が変化する現代において知的労働の重要性は過去に類を見ないほど高まっています。

GAFAM(Google, Amazon, Facebook, Apple, Microsoft)を筆頭に、現代社会において大きな影響力を持ち、巨額の富を得ている企業はどこも、知的労働を中心とするIT企業です。

また賃金格差に所得格差など、多くの問題は根底に知識格差が存在しています。

そして、知的労働において優れたパフォーマンスを発揮し、貧富の格差を乗り越えるためには、教養をしっかりと身に着けておく必要があります

特に日本人は教養が足りないことを問題視されています。

学校や職場においても、政治的な内容や経済状況についての討論などは一切なく、ただただ雑談している印象があります。

しかしそれでは、諸外国から経済的・政治的・道徳的に追い抜かれていってしまうだけでしょう。

厳しい言い方をすると、VUCA(現代の不安定な社会情勢を表わす言葉)の時代と呼ばれる現代において、十分な教養を身に着けられていないことは死を意味するのです。

なぜ教養がないことが問題なのでしょうか?

豊かな教養を得ることの具体的なメリットを見ていきましょう。

教養を身に着けることが大切な理由

教養を身に着けることには多くのメリットがあります。

ここでは大きく分けて以下の4つ挙げます。

  • 状況理解の精度が高まる
  • 批判的思考を獲得できる
  • 課題の精度が上がる
  • 悲劇の再来を阻止できる

1つずつ詳しく見ていきましょう。

状況理解の精度が高まる

学校でのディスカッションや会社での会議の際に、鋭い指摘ができる人がいます。

なぜ彼らは誰も思いつかないような意見を生み出すことができるのでしょうか?

それは、彼らの状況理解の精度が高く、特定の事象に関する高い洞察力を持っているからです。

そしてその高い洞察力は、豊かな教養によるものなのです

見たことも聞いたこともない状況に遭遇すれば、誰だって戸惑うし、思考は停止してしまうかもしれません。

ゼロから全てを考えることは一部の天才以外にはとても難しい事です。

しかし、教養を身に着けていれば、その状況に関する情報はゼロではなくなります。

過去の似たような事例や出来事を引っ張り出してきて、その時の打ち手や結果などを想像すれば、かなり高い精度で状況を把握できるのです。

この世に存在する議論のほぼすべては、過去に誰か賢い人が考えているはずです。

我々の社会生活において重要度の高い政治的・経済的論点、ビジネス的な課題などは特にそうでしょう。

名著と呼ばれる書物には、より本質的で多くの問題に適用できるような深い学びが含まれているものです。

これらの教養は、早く正確な洞察を可能とするのです。

批判的思考を獲得できる

ビジネスにおけるディベートや議論において、重要になってくるのは批判的思考です。

当たり前を当たり前と思わず、他者の意見を受け入れながらも、柔軟に変化していく思考です。

なぜ批判的思考がビジネスにおいて重要なのか、それは現代社会では当たり前が簡単に覆されてしまうからです。

携帯電話市場はスマートフォンによって大きく変化し、インターネットというシステムは世界の在り方を根底から覆しました。

こんなVUCAの時代に安定などは存在しません。

むしろ、批判的思考を持ち、常に思考し行動し続けることがあらゆる面で安定をもたらします

批判的思考に関して具体的なイメージが湧かない人は、哲学や政治学、経済学の歴史を振り返ってみることをオススメします。

これらの学問は何百年もの間、議論を繰り返していきました。

一つの主張が現れると必ず、それに対するカウンターアーギュメント(反論)が出現します。

学問とはヘーゲルの弁証法のごとく、テーゼとアンチテーゼを合わせてジンテーゼを生み出していく、途方もない作業なのです。

そして、教養としてその学問を体系的にインプットすることができれば、自分の中に批判的思考が当たり前のように存在するようになるのです。

課題の精度が上がる

教養を身に着けることのメリット、3つ目は課題の精度が上がることです。

現代社会は、顧客の課題を解決するための解決手段である商品やサービスが飽和しています。

そんな状況の中で重要になってくるのが、課題です。

現在の市場においてビジネスを成功させられるか否かは、精度の高い課題を定義できるかどうかにかかっています。

商品の売上が下がっているときに、なぜその商品が売れないかを考えてみます。

精度の低い課題設定をしてしまうと、商品のクオリティが低いからもっと高めよう!や販売数を減らそう!などの浅はかな決断をしてしまいがちです。

しかし、もしかしたらその商品の市場自体が縮小しており、その商品を販売すること自体が適切ではないかもしれないし、その商品ではなくマーケティングの問題かもしれません。

精度の高い課題設定をできるかどうかが、ビジネスの成功に大きく作用するのです。

哲学や経済学などの教養を獲得すると、精度の高い課題設定ができるようになります

どの学問もある前提や常識が存在しており、そこに疑いを持って新たな課題設定をすることで、発展しているからです。

イマヌエル・カントは、ただ平和を願うだけでは戦争は終わらないことを理解し、全ての人間が性悪説に基づいて利己的に行動することで、世界が平和になるような仕組みを考え、世界連合(現在の国際連合)を提案しました。

経済学では、全ての人間が合理的に経済行動をするという古典経済学の前提を疑い、新たに人間の心理を重視した課題設定をすることで、行動経済学が発展しています。

悲劇の再来を阻止できる

教養には過去の悲惨な出来事を繰り返さない、という大切な役目があります。

人間が過去に犯してきた悲劇は数えきれません。

例えば、以下のような事例が思い浮かびます。

  • 第一次世界大戦、第二次世界大戦
  • ナチスドイツによるユダヤ人虐殺
  • オウム真理教による地下鉄サリン事件
  • 中国の大躍進や文化大革命

我々は同じ過ちを繰り返さないためにも、教養を身に着ける必要があるのです

政治学を学べば、行き過ぎた全体主義も個人主義も問題があることが分かります。

経済学を学べば、なぜ貧富の格差は是正されないのか、財政政策や金融政策の有効性はどれくらいなのか、政府の関わり方はどの程度が理想的なのかが分かります。

歴史学を学べば、過去の惨劇が起こってしまった経緯と理由が分かります。

平和で平等な世界を作り出すには、教養は必須なのです。

一つだけ事例を挙げておきましょう。

ハンナ・アーレントという哲学者の著書に「エルサレムのアイヒマン: 悪の陳腐さについての報告」というものがあります。

これを読むと、1人の人間として道を踏み外さないためにも教養が大切であることを学べます。

簡単に紹介すると、ユダヤ人虐殺を先導的に行ったアイヒマンという男は、単なる公務員でした。

自分自身の昇進を目的にひたすら働き続け、その行為が結果的に人を殺していたというのです。

さらに恐ろしいのは、本人には悪意など全くなく、裁判の際も自分がどれだけ有能で仕事ができる男だったかを熱弁したのです。

教養のなさが最悪の事態を引き起こすこともあります。

そしてこれは偉い人だけの話ではなく、全ての人間に当てはまる話なのです。

教養を身に着ける方法

では、具体的にどうやって教養を身に着ければいいのでしょうか?

ここではいくつかオススメの方法を紹介します。

それが以下の3つです。

以降、詳しく解説していきます😆

Udemy

Udemyとは、シリコンバレー発のオンライン学習プラットフォームです。

世界最大級のオンライン学習プラットフォーム Udemy

近年注目が集まるプログラミング、マーケティング、データサイエンスなどから、哲学や宗教、歴史まで、130000以上のコースを3500万人の受講生が学んでいます

企業にて導入されているケースも多く、以下のような企業がUdemyを社内教育のために導入しています。

Udemyでは動画コンテンツを用いて学習を進めていきます。

非常に多様な講座が存在しており、多くの学びを得ることができます。

また、コンテンツは常に更新されているので、今後もクオリティは向上していくでしょう。

講座の詳細欄にて、詳細な授業内容について確認できるので、自分に最適な授業を選ぶことも可能です。

さらに、授業の購入方法はサブスクリプション(定期購読)ではなく買い切り型なので、一度購入すればいつでも見返すことができます

講座毎の値段設定ですが、基本的には1万円前後のものが多くなっています。

ただ、セールや割引、クーポンの配布などが定期的に行われているので、実際はそこまで高く感じないでしょう。

時には90%オフの値段で提供されていることもあります。

また無料で提供されているコンテンツもあります。

さらに、購入後30日以内であれば返金対応も行っているので、とりあえず講座を受講してみて満足できなければ返金、ということも可能です。

世界最大級のオンライン学習プラットフォーム Udemy

個人的なオススメは以下の通りです。

  • 教養・生涯学習のための「日本の歴史」旧石器時代~飛鳥時代~日本の歴史の要点をシンプルに分かりやすく学ぶ30分講座~
  • 東大生を育てた親に学ぶ! 「東大思考」を育てる親が学ぶ5つのエレメントとは!
  • ウサン臭い自己啓発はもうコリゴリ。習慣や行動を劇的に変えるライフスタイル哲学入門。
  • ポジティブ心理学:自分に自信をつけて今すぐ行動するための心理学【入門編】

もっとがっつり学びたい方は、英語コンテンツの方がオススメです。

海外初のコンテンツということもあり、英語コンテンツは種類が非常に豊富だからです。

個人的なオススメは以下の講座です。

  • Critical Thinker Academy: Learn to Think Like a Philosopher
  • The Way of Wisdom: Stoic Philosophy for Modern People
  • Eastern Philosophy: From Buddha to Gandhi
  • Philosophy and Psychology for the 21st Century
  • Introduction to Moral Philosophy

googleの拡張機能を用いると日本語字幕をつけることも可能です。

Kindle Unlimited

Kindle Unlimitedは本や小説、実用書など、充実ラインナップのAmazonの電子書籍読み放題サービスです。

Kindle Unlimited 読み放題. 200万冊以上が読み放題。お好きな端末で。

2016年から開始されたこのサービスは、月額980円で200万冊以上の本が読み放題になる、というものです。

書店で売られている本一冊が1000円ほどと考えると、破格の値段設定となっています。

同時に読めるのは10冊までであること、電子書籍なので紙の質感が好きな方には少し向かないこと、以外には文句のつけようがないサービスだと個人的には思っています。

さらに、新規登録の方であれば”最初の1か月無料”もしくは”最初の2か月で299円”というキャンペーンも行われているので、お得となっています。

カタログ

Kindle Unlimitedには優れた書籍が非常に多く登録されています。

哲学や宗教、名著も多く登録されており、とても有意義です。

個人的なオススメを載せておきます。

教養の全体感を掴むもの

  • 世界の哲学50の名著 エッセンスを究める
  • 武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50
  • 自分の頭で考えたい人のための15分間哲学教室
  • 1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365
  • ビジュアル版 経済・戦争・宗教から見る教養の世界史教養365

よりミクロな学びを深めるもの

  • 論語と算盤
  • 現代語新訳 世界に誇る「日本のこころ」3大名著 ──茶の本 武士道 代表的日本人
  • 人生のむなしさに苦しんだ僕は、フランクル心理学に生きる意味を教わった: 『夜と霧』『それでも人生にイエスと言う』ー生きる意味の心理学
  • アランの幸福論 エッセンシャル版
  • 別冊NHK100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した

また光文社は哲学名著の原著翻訳を出版しているので、こちらも非常におすすめです。

  • カント 道徳形而上学の基礎づけ
  • カント 永遠平和のために
  • アリストテレス ニコマコス倫理学
  • プラトン 饗宴
  • ホッブズ リヴァイアサン
  • ダーウィン 種の起源

Audible

Audible(オーディブル)は、プロのナレーターが朗読した本をアプリで聴けるサービスです。

Amazonオーディオブックで「聴く読書」を始めよう。

Amazonの子会社であるAudible Incが提供するサービスであり、豊富なコンテンツとなっています。

基本的には月額1500円で40万冊の本を音声で楽しむことができます

本を読むのが苦手な方、何かの作業中に耳から情報を取得したい方、などにオススメです。

通常は登録後1カ月無料ですが、現在は2か月の無料キャンペーンが行われています

さらに無料期間内に好きな本を一冊もらうこともできるので、とりあえず登録してみるのもありです。

オススメの書籍ですが、やはり音声となると深い理解をすることの難易度は上がります。

なので、個人的には学問やその分野を体系的に学べるような本を音声でインプットするのが良いと思っています。

以下のような書籍がそれに該当します。

  • 史上最強の哲学入門
  • 哲学と宗教全史
  • これからの「正義」の話をしよう
  • 論語と算盤
  • 学問のすすめ

【教養を身に着ける】VUCAの時代の生存戦略

これからは先が読めない、非常に不安定な時代がやってくると言われています。

何もせずに世界の趨勢を見ていては幸福になることはおろか、1人の人間として生き残ることすら危ういかもしれません。

人間は主体的に運命を切り拓いていくからこそ、人間であることができます。

そしてそのためには教養を会得する必要があるのです

恵まれたことに、現代人は過去の人々が喉から手が出るほど欲しがった情報を一瞬で入手することができます。

現代人が1日で得る情報は、江戸時代の人々の1年分に匹敵します。

テクノロジーの発展により、誰にでも学べる機会は提供されているのです。

その機会を逃して、教養を身に着けることを諦め、時代に取り残される人もいるでしょう。

その逆もまた然りです。必死に食らいついて行く人もいます。

少なくとも、現代社会を生き延びる生存戦略として、以下の3つは最適な手段だと思われます。

ぜひ参考にしてみてください😆

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